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救急病棟から水島(中村俊介)という患者が移されてきた。
「胃潰瘍で安静が必要です。」 恵子(横山めぐみ)のカンファレンスを聞きながら、冴(財前直見)はあくびをかみ殺した。 実は昨夜、久美子や同僚ナースたちと出かけたレストランで水島と出会った。 「お久しぶりです。」 水島は久美子の高校時代の先輩だった。水島は店を出ようとした矢先、腹を押さえてうずくまった。久美子は水島をタクシーに乗せて、セントマーガレット病院の救急に運んだという訳だ。 学会出席で公平(吉田栄作)にしばらく会えないとあって冴は元気がない。ところが水島の入院申請書を見ているうちに目が輝きだした。 エリート商社マンで、しかも独身。 「気力がみなぎってきたわ。」 冴はニンマリと笑った。 |
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そこへ冴が口をはさんだ。 「ふられたんでしょ。でもさ、女も別れて正解よ。アンタみたいな傲慢な男と暮らしたら一生地獄だもん。」 水島は病室を飛び出した。 「あんな無神経なこと言わないで。」 「自業自得だと思うけど。」 「先輩は純粋で心の優しい人だった。きっと何かあったのよ。」 涙を浮かべて真剣に訴える久美子に冴は気押された。 水島が病室から消えた。ロッカーの中も空っぽだ。水島のマンションへ向かおうとした久美子を冴が止めた。 「落ち込んでいる時は昔なじみとは会いたくないもんだよ。」 冴が代わりに出かけた。 何度もチャイムを鳴らし続けて、ようやく水島が出てきた。 「女に振られたぐらいで甘ったれるんじゃないよ。病院に戻るよ。その根性を叩き直してやるから。」 冴が近づくと水島はおびえた。 ![]() 「愛せないんだ。俺はもう男になれない。ダメになったんだ。」
不能になったのに気づいたのは薫と別れてからだという。 「誰にも言わないでくれ。」 水島は顔をゆがめて懇願した。 |
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その頃、久美子は薫の会社を訪ねていた。 「水島さんと何があったの?」 「悪いけど仕事があるから。」 薫は久美子を振り切るように立ち去った。 久美子が病院に戻ると、冴に付き添われて水島が帰ってきた。病室の水島はナースたちに食ってかかっていた時とは別人のようにしょんぼりと元気がなかった。 「もういいじゃない。今は胃潰瘍を直すのが先よ。」 冴はつとめて明るく振る舞った。 帰宅した冴はあき(夏木マリ)と五郎(坂田聡)の前で誓った。 「不能治療はあたしがヤルっきゃないか。」 冴は学会から帰ってきた公平にそれとなく相談した。 「女性に対する恐怖を取り除くのは段階を踏むことが肝心だ。例えば最初は手を握るとか。」 早速試してみたが、水島には効果なし。聞けば薫が初めての女性だったらしい。 「任せな。嫌なこと忘れさせてやるよ。」 冴は水島を夜の街に連れ出してナンパさせてみることにした。ところが空振りばかり。それではとバーに連れて行くと、せっかくホステスから誘ってくれているのに「もう病院に戻ります。」 ホステスと冴は顔を見合わせてガックリ。 |
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