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公平(吉田栄作)が現代医療の最前線を紹介するテレビ番組にゲスト出演した。
「先生、今日はどうもお疲れ様でした。」 収録を終えた公平に頭を下げたのは三上彩乃(とよた真帆)。このテレビ局を代表する敏腕ディレクター。 「ウチの報道は三上ちゃんでもっているようなもんだよ。」 プロデューサー森田(山崎大輔)からのお世辞も軽く聞き流している。 「カッコイイわね。」 スタジオの片隅から見学していた恵子(横山めぐみ)もウットリながめている。しかし冴(財前直見)は「ふん、そうかしらね」と冷ややかな反応。公平に近づくイイ女はみんな敵なのだ。 公平がスタジオを出て行こうとした矢先、三上がめまいを起こした。公平が抱きとめた。 「お疲れのようですね。うちの病院に一度、検診にいらっしゃいませんか。」 「先生に診ていただけるのかしら。」 公平に微笑みかける三上を見て、冴のイライラはさらにヒートアップした。 「あたしの公平先生に手を出すなんて!図々しい女ね。」 |
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三上の病状は悪化していた。 「仕事のストレスにさらさないことが何よりの治療だ。」 公平は入院治療を決めた。 しかし三上は病室でおとなしくしていなかった。ひっきりなしにテレビ局に電話をしては、部下に仕事の指示を出している。 「今はゆっくり休んだほうがいいわよ。」 見かねた冴が忠告すると、三上は食ってかかってきた。 「私たちの業界は休んだら、すぐ誰かにとって代わられるのよ。才能のあるヤツは、後から後から出てくるんだから。」 三上は吐き捨てるように言うと、また携帯電話をプッシュし始めた。 帰宅した冴はいつものように、あき(夏木マリ)と五郎(坂田聡)相手にグチをこぼした。 「でも、まあいいじゃないか。そんなに夢中になれる仕事をしているなんて、幸せな人だよ。」 あきは何気なくつぶやいた。しかし冴には三上が仕事に幸せを感じているようにはとても思えなかった。 プロデューサーの森田が見舞いにやって来た。 「驚いたよ。しばらく入院なんて。」 「検査が済んだら、明日にでも退院できますから。」 ![]() 「そりゃ良かった。来週は絶対に現場復帰、お願いしますよ。」
冴がにらみつけているのにも気づかず、森田は満足そうに病室を出ていった。 |
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ところが冴は森田が廊下の公衆電話で声をひそめてしゃべっているのを目撃した。 「三上はしばらく入院だな。アイツもそろそろかなって思っていたんだよ。お前もチャンスなんだから頑張れよ。」 三上は病室を無断に抜け出して、スタジオに駆けつけた。彼女が担当している生番組の本番直前だ。ディレクター席には部下のアシスタントディレクターの川崎(六角慎司)が座っていた。 「やっぱり女はダメだな。これからは川崎ちゃん、キミの時代ですな。」 愛想笑いを浮かべた森田が川崎の肩をもんでいる。 そこへ三上はつかつかと近寄ると、川崎を席からどかせた。 「そこは私の席よ。」 川崎はムッとしながらも立ち上がった。 「本当に大丈夫なのか。」 森田が不安げな表情をのぞかせた。 本番十秒前。その時、三上は激しいめまいに襲われて倒れた。 「やっぱりダメなのかよ。川崎代われ。」 三上は薄れゆく意識の中で、森田の声と救急車のサイレンを聞いていた。 |
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